増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第4集
尿検査
2.尿外観(色調,混濁)
佐藤 隆
1
,
下条 文武
1
,
荒川 正昭
1
1新潟大学医学部・第2内科
pp.1630-1631
発行日 1989年9月10日
Published Date 1989/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402222691
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●異常を示す疾患
正常人の尿の黄色調は,主として,urochromeによるもので,1日の排泄量はほぼ一定である.そのため,黄色調の程度は,水利尿状態や尿の濃縮の程度などの影響を受け,尿量によって変化する.表1に尿色調異常とその原因を示した.
urochromeは,腎臓で産生されるため,腎不全の尿は血尿などがない場合,ほとんど無色で,尿量が減少しても変化しない.尿崩症と糖尿病でも,ほとんど無色となるが,多尿に伴うことが多く,尿比重は尿崩症では低値,糖尿病では高値となる.
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