今月の主題 アミロイド
技術解説
腎透析とβ2-ミクログロブリン
下条 文武
1
,
丸山 弘樹
1
,
本間 則行
1
,
荒川 正昭
1
Fumitake GEJYO
1
,
Hiroki MARUYAMA
1
,
Noriyuki HONMA
1
,
Masaaki ARAKAWA
1
1新潟大学医学部第二内科学教室
キーワード:
血液透析
,
β2-ミクログロブリン
,
手根管症候群
,
アミロイドーシス
,
破壊性脊椎関節症
Keyword:
血液透析
,
β2-ミクログロブリン
,
手根管症候群
,
アミロイドーシス
,
破壊性脊椎関節症
pp.1039-1047
発行日 1989年9月15日
Published Date 1989/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542914061
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1980年Assenatらは,透析患者の手根管症候群は特異なアミロイド沈着によって起こることをはじめて報告した.その後,1985年筆者らは,このアミロイドの主要な構成成分をβ2-ミクログロブリンと同定した.以来,本症は長期の透析患者において,主に滑膜を侵し,特異な骨関節症状を引き起こすことが明らかになった.しかし,現在のところ,本症の発症機序は完全には解明されておらず,その予防法も確立していない.ここでは,現時点における透析アミロイドーシスの臨床像,病因論と問題点,新しい治療法の展望を述べてみた.
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