グラフ ポジトロンCT
ポジトロンCT診断法とは
宍戸 文男
1
,
舘野 之男
1
,
山崎 統四郎
1
Fumio Shishido
1
,
Yukio Tateno
1
,
Tohshiroh Yamasaki
1
1放射線医学総合研究所・臨床研究部
pp.110-111
発行日 1983年1月10日
Published Date 1983/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218121
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ポジトロンコンピュータ断層法(PCT)は,ポジトロンという特殊な放射線を出すアイソトープを断層イメージとして計測する方法である.この方法は,11C,13N,15O,18Fといった生体内物質を標識するのに都合のよいアイソトープが利用できること,また計測の定量性に優れていること、という特長をもっている.
生体内の活動は物質の生化学反応に基づいており,疾病はその生化学反応の欠陥であると考えることができる.生化学反応の欠陥の程度,その位置,および異常な生化学反応と疾病との関連がわかれば疾病の診断を正確に行い得る.PCTがこの考えを実現できる方法として,近年注目を浴びるにいたった.この方法はまだ十分に発達したものとはなっていないが,次の3つの問題点が解決できれば医学への貢献度ははかり知れない.
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