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I.はじめに
放射性同位元素(RI)を薬剤として臨床に利用する領域を核医学と呼ぶが,この中でもっとも期待されている分野がポジトロンCT(PCT)技術を駆使するポジトロン核医学である。ポジトロン放出RIの多くがサイクロトロンで生産されるのでサイクロトロン核医学とも呼ばれる。
シンチグラフィ(RIイメージング)1)は核医学の中心をなすものであるが,これに使われる代表的なRIは99mTcである。これは人工的に作られた元素であり,人体を構成する元素ではないから,これをトレーサとして生命現象を追求することは,最善の方法とは言い難い。いっぽうサイクロトロンで生産されるポジトロン放出RIの15O,13N,11Cは身体を構成する重要な元素である。これらは体内で代謝される各種の物質や薬剤に,その構造を変化させることなく標識できるので,これらをトレーサとした体外からの追跡が可能となる。とくに後述するPCT装置を用いれば,体内臓器の横断面における,これらポジトロン標識物質の分布をイメージとして,あるいは数値として知ることができる。やはりサイクロトロンで作られる18Fは生体構成元素ではないが,ハロゲンであることから種々の物質に標識することができる。
Abstract
Positron imaging study has been proven to be a valuable method of studying the kinetics of distribution of drugs and other compounds in vivo. Some radiopharmaceuticals labeled with positron emitters are in clinical use by means of emission computed tomography (CT).
An in-house or small cyclotron is to be preferred to produce the compounds of 15O, 13N, 11C, and 18F in the hospital, and 11CO, 11CO2, C1502, C15O, 15O2, 13N2, and 13NH3 are easily prepared principally.
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