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I.はじめに
生きている人間の脳活動を機能図としてとらえる方法として,ポジトロンCTがはなばなしく登場してから,まだ日が浅いので各種の疾病の診断に対する意義については,十分理解されていない。しかし多くの疾患で,形態の変化に先行して生化学的ないし代謝の異常が現われるであろうことは想像に難くない。形態に変化をきたさない疾病が多数存在することもよく知られている。疾病のより早期の診断や発症のメカニズムの解明にポジトロンCTが重要な役割を演ずるであろうとの考えから,米国,イギリス,フランス,ドイツ,スウェーデン,カナダ,日本などで,この方面の研究が活発に行なわれている。
放射性同位元素(RI)を薬剤として臨床に利用する領域は核医学と呼ばれるが,この中でもっとも注目されている分野がポジトロンCT技術を駆使するポジトロン核医学である。ポジトロン放出RIの多くがサイクロトロンで生産されるのでサイクロトロン核医学とも呼ばれる。
Abstract
The recent development of imaging procedures such as X-ray CT, ultrasound, and nuclear mag-netic resonance is remarkable. However, these modalities are used mainly to detect morphological changes. On the contrary, nuclear medicine techniques originated from the principles of tracer kinetics to study functional changes. Regional tissue function can be studied noninvasively only using radioisotopic tracers. In these radioisotopes, short-life positron emitters such as 15O, 13N, and 11C are the most useful to know regional metabo-lism in the body, for these are isotopic nuclides of main elements of the body.
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