講座 図解病態のしくみ 消化器疾患・24
Parenteral & Enteral Nutrition(3)—Protein-Calorie Malnutrition(その2)
松枝 啓
1
Kei MATSUEDA
1
1国立病院医療センター・消化器内科
pp.331-335
発行日 1982年2月10日
Published Date 1982/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402217647
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先月号では,Protein-Calorie Malnutrition(PCM)の評価は従来の体重測定のみでは不十分であり,Triceps Skin Fold,Arm Muscle CircumferenceなどのAnthropometric Measurementsや,血清アルブミン,TIBC,TransferrinなどのVisceral Proteinの測定,さらにCreatinine Height IndexやNitrogen Balanceを測定することにより評価されるべきであることを述べた.そして,PCMの出現頻度は予想以上に高く,約50%の入院患者にPCMが出現していることも述べた.さらに,このPCMが,基礎疾患の治療効果の上がらぬ原因となるばかりか,死に至る重篤な合併症を併発する原因にもなることを述べた.
このように,PCMは臨床上きわめて重要な問題であるにもかかわらず,その存在が認識されないことも少なくなく,その原因の1つにはPCMの臨床型として対照的なMarasmusとKwashiorkorの2つのタイプが存在し,同じPCMのカテゴリーとして認識されがたいことも一因と思えるため,今月号ではこのPCMの2大分類ならびにそれらの病態の相違について述べ,さらに,これらPCMの治療法の選択の方法について述べたい.
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