講座 図解病態のしくみ 消化器疾患・28
Parenteral & Enteral Nutrition(7)—Cetral Parenteral Nutrition
松枝 啓
1
Kei Matsueda
1
1国立病院医療センター・消化器内科
pp.1279-1285
発行日 1982年7月10日
Published Date 1982/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402217853
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Total Parenteral Nutrition(TPN)には,末梢静脈より投与するPeripheral Parenteral Nutritionと,中心静脈内に投与するCentral Parenteral Nutritionがあるが,このうちPeripheral Parenteral Nutritionについては先月号で述べた.とくに,脂肪乳剤(Fat Emulsions)の開発により比較的容易にPeripheral Parenteral Nutritionが施行できるようになったが,このPeripherai Parenteral Nutritionのためには,末槽の良い静脈が存在することが必須条件であり,必ずしもすべての患者に施行できるわけではなく,また末梢に良い静脈が存在しても,長期にわたる施行によりそれらの静脈が静脈炎などのため閉塞し,使用不能になることも稀ではない.したがって,末梢に良い静脈が存在しない場合や長期にわたるTotal Parenteral Nutritionが必要な場合には,中心静脈にカテーテルを挿入し施行するCentral Parenterai Nutritionが必要になってくる.今月号では,このCentral Parenteral Nutritionの実際,およびその施行中に起こりうる合併症とその治療について述べたい.
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