講座 図解病態のしくみ 消化器疾患・27
Parenteral & Enteral Nutrition(6)—Peripheral Parenteral Nutrition
松枝 啓
1
Kei Matsueda
1
1国立病院医療センター・消化器内科
pp.1119-1125
発行日 1982年6月10日
Published Date 1982/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402217814
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4月号では,Protein-Sparing Therapyの実際について述べた.しかし,Protein-Sparing Therapyは,3月号(vol. 19,no. 3,P. 523-527)で示したごとくMaintenance Therapyなので,治療効果には限界があり,体重減少が理想体重の10%以下などと軽度の栄養不良状態が存在する場合のみに施行されるべきであり,もしProtein-Sparing Therapyの開始より2〜3週間以内に十分な栄養の経口摂取が可能でない場合や,体重減少が理想体重の10%以上などと高度の栄養不良状態が存在する場合には,次の段階である強力な治療法としてのAnabolic Therapyを考慮すべきである.このAnabolic Therapyには,Total Parenteral Nutritionと,特殊な方法によるEnteral Hyperalimentationがあることは3月号で述べた.Total Parenteral Nutritionは,さらに末梢の静脈から投与するPeripheral Parenteral Nutritionと,中心静脈より投与するCentral Parenteral Nutritionに分類できるが(図1),今月号では,主にPeripheral Parenteral Nutritionについて述べたい.
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