臨時増刊特集 臨床医のためのCTスキャン
脊椎・脊髄疾患
造影剤静注による増強効果
pp.2117
発行日 1981年11月20日
Published Date 1981/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402217460
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血管性病変,とくに脊髄動静脈奇形がよい適応となる(図14).術前に脊髄と動静脈奇形のnidusとの位置関係を知ることが重要であるが,脊髄腔造影を併用すればある程度この目的も達せられると思われる.造影剤静注後CTを行えば,脊柱管内に高吸収域として動静脈奇形を描出しうる3)が,脊髄動脈造影を行って,流入動脈およびnidusの位置を知ることが不可欠である.一方,腫瘍では造影剤静注は頭部の場合と異なり,質的診断にはあまり役立たないが,低吸収を示すため一見嚢胞性と思われた病変が,増強効果を呈することから充実性であると判断できることもある(図15).
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