今月の主題 膠原病—最近の考え方
膠原病の臓器病変のみかた
消化管病変
保科 博登
1
,
柏崎 禎夫
1
Hiroto HOSHINA
1
,
Sadao KASHIWAZAKI
1
1北里大学医学部・内科
pp.1012-1014
発行日 1981年6月10日
Published Date 1981/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402217213
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膠原病の消化管病変はその頻度,病像,病理学的所見そして疾患に占める臨床的意義が疾患によって異なる.たとえば強皮症(PSS)ではその出現頻度は最も高く,かつ疾病特異的所見が多いことから,本症の早期診断ならびに確定診断上重要である.一方,全身性エリテマトーデス(SLE)や多発性動脈炎(PN)では頻度はPSSについで高いが,疾病特異性は少ない.しかし,治療および予後上その認識は重要である.なお,膠原病の消化管病変で注意すべき点は,治療による修飾である.すなわち,どこまでが疾患自体による変化で,どこからが治療による変化かをみきわめることも大切である.以上の2点をふまえて古典的膠原病6疾患の消化管病変について解説する.
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