臨時増刊特集 これだけは知っておきたい診断のポイント
IV.肝・胆道・膵疾患
急性膵炎 VS 穿孔性消化性潰瘍
木南 義男
1
Yoshio KINAMI
1
1金沢大学医学部・第2外科
pp.1930-1931
発行日 1980年11月20日
Published Date 1980/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402216817
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なぜ鑑別が問題となるか
急性膵炎と穿孔性消化性潰瘍の両疾患は急性腹症として臨床的に取り扱われ,それらの早期診断は適切な早期治療を実施するうえに必要である.また,この両者は成因や病態が異なることはいうまでもないが,とくに治療内容に大きな差があり,これらの鑑別診断はきわめて重要となる.一方,両疾患とも注意深く診断を進めれば,両者間の鑑別は可能であるが,症例によってはかなり診断に難渋する.したがって,このような症例に対し早期に外科的治療を行うか否かを判断する場合に,両者の鑑別はきわめて重要な意味をもつ.
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