今月の主題 消化性潰瘍治療の新展開
合併症と外科治療の現状
穿孔性潰瘍の治療の現況
渡部 洋三
1
1越谷市立病院外科
pp.1743-1745
発行日 1993年9月10日
Published Date 1993/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402902288
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●強力な酸分泌抑制剤であるH2ブロッカーとプロトンポンプ阻害剤の導入後,難治性潰瘍の手術例は激減したが,合併症性潰瘍,中でも穿孔性潰瘍の手術例の実数は不変か,ないしは増加傾向にある.
●これらの薬剤は,穿孔性潰瘍に対する治療方針を変えた.すなわち,これまで大部分の症例は緊急手術がなされていたが,最近保存療法に対する関心が急速に高まってきた.
●穿孔性潰瘍に対する外科療法は,従来より根治的な術式の選択が主流であったが,これらの薬剤導入後は単純閉鎖術が見直されてきている.
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