臨時増刊特集 これだけは知っておきたい診断のポイント
IV.肝・胆道・膵疾患
慢性膵炎 VS マクロアミラーゼ血症
竹内 正
1
Tadashi TAKEUCHI
1
1東京女子医科大学・消化器内科
pp.1928-1929
発行日 1980年11月20日
Published Date 1980/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402216816
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なぜ鑑別が問題となるか
慢性膵炎は膵実質細胞の脱落と不規則な線維化を主体とする病変を膵に生じ,一般に進行性で,腹痛発作を反復し,そのたびに高アミラーゼ血症を伴うことが多く,膵の荒廃とともに血清アミラーゼは次第に低値となる.一方,マクロアミラーゼ血症でも高アミラーゼ血症を認めるので,この点で鑑別を要することとなる.さらにマクロアミラーゼ血症が慢性膵炎に合併してみられることもあり,他疾患に合併するときにも不定の上腹部愁訴を伴うことが多い.
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