今月の主題 膵と胆道疾患
膵・胆道疾患の相関
亀田 治男
1
Haruo KAMEDA
1
1東京慈恵会医科大学・第1内科
pp.1320-1321
発行日 1980年9月10日
Published Date 1980/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402216656
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はじめに
膵疾患と胆道疾患とが,病態的にも臨床的にも密接な関連をもつことは,古くから注目されてきた.とくに1901年に提唱された,Opieの共通管説(common channel theory)は,今日でも重視されている.
さらに最近,膵疾患と胆道疾患,胆石症と膵炎の関係が一層関心をよんでいるのは,食生活の西欧化に伴う両疾患の増加や,膵・胆道疾患の病態の解明,画像診断をはじめとする新しい検査法の開発と,それらに伴う診療の変化などによるところが大きい.たとえば,直接胆道造影法,とくに内視鏡的逆行性胆管膵管造影法(ERCP)の普及によって,胆管や膵管自体の病変ばかりでなく,従来不明確であった胆管・膵管の多彩な合流異常が明らかにされるようになってきた.
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