今月の主題 膵と胆道疾患
日本における膵・胆道疾患の特徴
石井 兼央
1
Kaneo ISHII
1
1旭川医科大学・第2内科
pp.1322-1323
発行日 1980年9月10日
Published Date 1980/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402216657
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はじめに
日本人の生活様式,食生活は第二次世界大戦後は次第に変わり,日本人の疾病構造も戦前に比して変わりつつあるといわれている.生活の安定とともに栄養摂取量も増えているが,とくに脂肪量は増加しつづけ,昭和50年には国民1人あたり1日52gとなり,戦前の約3倍になっている.飲酒量も増えつづけ,昭和45年には国民1人あたりのアルコール消費量5.3lとなり,世界第6位のアルコール消費国になっている.このような食生活,嗜好の変化は日本人の消化器疾患の様相を西欧諸国に似たものにしつつある.日本人の膵・胆道疾患についてもこの感が強い.
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