今月の主題 アレルギーの現況
診断・検査法
LAIテスト
向山 徳子
1
Tokuko MUKOYAMA
1
1同愛記念病院・小児科
pp.1018-1019
発行日 1980年7月10日
Published Date 1980/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402216584
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はじめに
遅延型過敏反応を検出する方法としては種々のものが挙げられるが,白血球粘着阻止試験(leukocyte adherence inhibition test,以下LAI testとする)は抗原特異的にみられ,しかも少量の血液で比較的短時間に行い得るところから近年注目されてきている.
LAI現象は1972年HallidayとMiller1)により報告された.つまり担癌マウスの腹腔より白血球を分離し,これにその癌組織(細胞)より抽出した特異抗原を作用させるとかガラス表面への粘着性が低下することを報告した.この現象はその後,各種の可溶性抗原を用いて追試確認され,遅延型過敏反応の検出方法の一つとして臨床的に応用されるようになった.
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