新しい栄養学の知識
ストレスと栄養
鈴江 緑衣郎
1
Ryokuero SUZUE
1
1国立栄養研究所・成人栄養部
pp.950-953
発行日 1980年6月10日
Published Date 1980/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402216568
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はじめに
経済活動の活発化に伴い,社会機構の複雑化,それに伴う対人関係の煩雑化など,人々は強い精神的ストレスを感ずるようになった.また騒音,振動,生活リズムの乱れなど現代は,まさにイライラの時代といえよう.
人間が健康な生活を送るためには栄養・運動・休養の3つが大切である.このうち休養には肉体的休養のほか精神的な休養も必要であるが,現代社会は出生,進学競争や対人関係などストレス要因が多く,そのため胃潰瘍,十二指腸潰瘍,胃炎,下痢などの消化器障害を起こす例がきわめて多い.
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