ストレスと病気・1
ストレスとは
石川 中
1
1東大分院心療内科
pp.513-516
発行日 1975年5月1日
Published Date 1975/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661917251
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セリエのストレス学説
ストレスという概念は,かなり以前から精神的ストレスという意味で,精神医学の中で用いられていたが,その病態生理を初めて明らかにしたのは,カナダの生理学者セリエである.
すなわちセリエは,ねずみに実験として注射をしたり,高温や低温の刺激を与えたりしているうちに,注射をした物質の種類,刺激が高温であるか低温であるかの違いなどとは全く無関係に,ねずみに外界から刺激を与えたというだけで,同一の身体的変化を生ずることを発見し,これを‘汎適応症候群と名付けた(図1参照).
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