紫煙考
喫煙と喉頭癌
佐藤 武男
1
Takeo SATOH
1
1大阪府立成人病センター
pp.462-463
発行日 1980年3月10日
Published Date 1980/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402216464
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●喫煙史と喉頭癌の疫学
1492年Columbusがアメリカ新大陸を発見し,タバコを旧大陸に持ち帰るまでは,ヨーロッパ,アジア,アフリカには喫煙習慣はなかった.喫煙習慣があったのはアメリカインディアン,マヤ人などであり,紀元前よりタバコ栽培していたに過ぎなかったのである.
その後は急速にフランス,ポルトガル,スペイン,イタリアなどのラテン諸国,地中海沿岸諸国,オランダ,イギリスなどに普及し,16世紀,17世紀前半までに全世界に及ぶのである.わが国へは17世紀初頭に鹿児島,長崎などにタバコ種子が入ってくる.
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