臨時増刊特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第2集
IX.膵外分泌機能検査
125.パンクレオザイミン・セクレチン・テスト
菊地 三郎
1
1名城病院
pp.1924-1925
発行日 1979年10月20日
Published Date 1979/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402216229
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はじめに
膵疾患の診断には,近年になって,いろいろな方法が用いられるようになり,数年前に比較すると格段の進歩がみられる.とくに形態の異常を捕捉するたあの方法,たとえば逆行性膵管造影法,エコーグラム,CTなどの応用は日常の臨床に広く取り入れられ,主として膵の悪性腫瘍の診断に貢献している.しかし,膵の機能面からの診断法は今日でもなお膵外分泌液の検査が最も信頼され,慢性膵炎の診断には欠くことのできない方法となっている.
膵外分泌刺激剤としてはセクレチンを単独で使用する方法,パンクレオザイミンとセクレチンの両方を用いる方法の2法が行われる.各薬剤の投与量,投与順序などに相違があるが,両薬剤とも1U/1kg体重の割合での静注が一般的である.異常判定の基準についても必ずしも一定しない.それぞれの施設で決めているようであるが,表1に中野ら1)の基準を示した.
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