臨時増刊特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第3集
Ⅸ.膵外分泌機能検査
143.パンクレオザイミン・セクレチン(P-S)試験
野田 愛司
1
,
菊地 三郎
2
Aiji Noda
1
,
Saburo Kikuchi
2
1名古屋大学医学部・第2内科
2名城病院
pp.2442-2443
発行日 1984年12月1日
Published Date 1984/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402219464
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膵外分泌機能検査法は,十二指腸への挿管が必要なパンクレオザイミン・セクレチン試験(P-S試験)に代表される有管法と,144項で述べられるPFD(p. 2444)のような無管法とに二大別できる.P-S試験は手技がやや煩雑であるが,臨床形態学的検査(ERCP,腹部超音波検査,CTなど)とともに,今日なお不可欠な検査法である1,2).
本法の概略は前項で述べた(p. 2440).表1に筆者らの規準を示す.最近,日本消化器病学会の慢性膵炎検討委員会から規準案が提出された3).総液量と総アミラーゼ排出量の正常下限値を〔平均値-1×標準偏差〕から算出し,最高重炭酸塩濃度の低下(〔平均値-2×標準偏差〕)に加えて,この両因子のいずれかが低下する場合は機能的に慢性膵炎と考えるのが妥当であろうというものである.
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