臨時増刊特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第2集
VII.血清検査
70.補体
永木 和義
1
1大阪府立成人病センター研究所第6部
pp.1794-1795
発行日 1979年10月20日
Published Date 1979/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402216174
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はじめに
補体は単一な物質ではなく,いくつかの補体成分から構成されている.これらの成分は抗原抗体複合物と反応(classical pathway)する順序によりC1,C4,C2,C3,C5,C6,C7,C8およびC9と名づけられている.さらにC1はC1q,C1r,C1sの3つの成分に分かれる.これら以外にも,C1,C4,C2を介さずにC3から補体系を活性化するalternative pathwayに関与するproperdin,B,Dや,補体系のregulatorであるC1inactivator,C3b-C4b inactivator,C4 b-binding protein,βIHグロブリン,C567 inhibitorやS-proteinも補体系の蛋白である.したがって,血清補体価はこれら20種類の蛋白の量と活性によって左右される.
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