今月の主題 肝疾患のトピックス
肝不全の対策
重症肝疾患と血液凝固異常—とくにDICの診断とその対策
佐藤 俊一
1
,
柏原 紀文
1
1岩手医大第1内科
pp.1306-1307
発行日 1978年9月10日
Published Date 1978/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402208028
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はじめに
重症肝疾患では高度の血液凝固異常が生じ,したがって,プロトロンビン時問,トロンボテスト,ヘパプラスチンテストなどの血液凝固試験が肝疾患の重症度ならびに予後の判定にとくに有用である1).一方最近,重症肝疾患,ことに劇症肝炎では血管内血液凝固(disseminated intravascular coagulation, DIC)の合併が重視され,約30%に認められるとされる.本稿では肝疾患におけるDICについて,診断ならびに対策を中心に述べる.
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