演習・X線診断学 シンチグラム読影のコツ・1
甲状腺シンチグラム
木下 文雄
1,2
,
久保 敦司
2
1都立大久保病院放射線科
2慶大放射線科
pp.1046-1050
発行日 1978年7月10日
Published Date 1978/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402207958
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甲状腺疾患の診断は臨床経験の豊富な専門の医師は,視診,触診などの理学的所見のみで90%以上の症例を診断し得るといわれています.また,ラジオアイソトープの医学利用のトップバッターとして,10年以上にわたり甲状腺疾患の診断領域に象徴的地位を保った甲状腺シンチグラムによる検査は,その観察する面が機能的な面,形態的な面などと異なってはいるものの,131I-T3レジン摂取率に始まりcompetitive protein binding assay,radioimmunoassayと続いたin vitro試験によるT3,T4の測定にその地位を譲ってきています.
しかし,今日でもなおアイソトープによるin vivoの検査を取り扱う大部分の病院では甲状腺シンチグラムも広く診断に利用され,有用な形態的情報としての評価を受けています.
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