今月の主題 甲状腺疾患のすべて
甲状腺機能検査
甲状腺摂取率検査とシンチグラム
森 徹
1
1神戸中央市民病院・内科
pp.1344-1351
発行日 1975年8月10日
Published Date 1975/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402206169
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はじめに
甲状腺は血中のI-を選択的に捕獲し,これを有機化して甲状腺ホルモンを合成・分泌する.この過程を観察するため,放射性ヨードを追跡子として投与し,甲状腺への放射能の摂取率を測定する検査である.最近のin vitro検査の進歩により,血中の甲状腺ホルモンやTSHのレベルは正確に測定可能となり,いわゆる機能状態を知ることは容易となったが,疾患異常の詳細を知るためには摂取率検査を行うことが必要である従来,この検査には131Iが用いられてきたが,最近では被曝軽減の目的から99mTcO4-や123Iが131Iにとって代わる傾向にある.以下,まず131I摂取率について述べ,さらに最近の検査法を紹介したい.そして最後にシンチグラフィーについて述べる.
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