臨時増刊特集 診断基準とその使い方
XII.癌
乳癌
渡辺 弘
1
1聖マリアンナ医大第1外科
pp.2192-2196
発行日 1977年12月5日
Published Date 1977/12/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402207637
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はじめに
乳癌は体表近くに存在する乳腺に発生する疾病であるから医者はもちろん,患者自身でも容易に触診を行いうる利点がある.また最近では癌啓蒙運動も盛んで,比較的小さな乳腺腫瘤を発見して来院する者が多くなってきた.したがって,かなり早期の乳癌も多くなり,それだけ診断も困難な場合が多くなってきた.従来乳腺疾患の診断は,その大部分を触診法に頼ってきたが,触診法にも限界があり,それを補う意味で機械による補助診断(X線診断,超音波診断など)が採用され,これらの総合判定により診断率を向上させるよう努力がなされてきた.
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