図解病態のしくみ—消化管ホルモン・2
コレチストキニン・パンクレオザイミン(CCK-PZ)代謝
石森 章
1
1東北大第3内科
pp.852-853
発行日 1976年6月10日
Published Date 1976/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402206616
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CCK-PZは33個のアミノ酸から成る直鎖のポリペプチドであるが,gastrin familyに属し,C末端テトラペプチドTry・Met・Asp・Phe-NH2を等しくしている.しかし,その特異的な作用は主としてC末端から数えて7番目のチロジンが硫酸エステル化していることにもとづくものであり,したがって,最小単位の活性基はC末端ヘプタペプチドと考えられる.その名称から明らかなように,主要な作用は胆嚢収縮と膵酵素分泌促進であり,その他ガストリンとほぼ同じような作用スペクトルを示す.産生部位は上部小腸粘膜を中心としているが,異所性に膵腺腫で産生される可能性も指摘されている.
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