診断基準とその使い方
大動脈炎症候群
伊藤 巌
1
1東大第2内科
pp.848-851
発行日 1976年6月10日
Published Date 1976/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402206615
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
大動脈炎症候群には,従来,脈なし病,異型大動脈縮窄症と呼ばれたもののほか,腎血管性高血圧,大動脈弁閉鎖不全なども含まれており,病変の分布や程度が異なるにつれて,その臨床像はきわめて多彩である.しかし,本症候群がひとつの疾患単位を構成することについては,ほぼ異論はない.そこで,本症を有するすべての症例を包含する臨床的な診断基準として,次の3項目をあげることができよう.
1.大動脈。基幹動脈・肺動脈の炎症により生ずる狭窄・拡張に由来する臨床症候のひとつ以上を示している.
Copyright © 1976, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.