今月の主題 肺癌—その理解と対処のために
特殊診断
吸入肺スキャン
井沢 豊春
1
1東北大抗酸菌病研究所・内科
pp.1792-1795
発行日 1975年11月10日
Published Date 1975/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402206294
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はじめに
吸入肺スキャンとは,99mTcまたは131I-MAAなどの粒状物質や,放射性ガスの水溶液を静注して得られる血流肺スキャンと対応する名称で,放射性エロソールまたはガスを吸入して得られる放射能の肺内分布図のことである.
血流肺スキャンの普及に伴い,肺内血流分布の異常は必ずしも血管側の病変のためばかりではなく,気道の閉塞性障害がその原因になることが知られて1),肺動脈はもとより,気道のpatencyや換気分布の評価が重要になってきた.血流肺スキャンとともに吸入肺スキャンが応用される所以である.
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