術後障害とその管理
胆のう切除後の障害 その2
柴田 一郎
,
牧野 永城
1
1聖路加国際病院外科
pp.848-851
発行日 1975年4月10日
Published Date 1975/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402206013
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遺残胆のう管
柴田 遺残結石のほかにはどんな障害がありますか.
牧野 胆のう摘出のあと,胆石症のような症状が出てきたら,まず遺残結石を最初に考えて胆道撮影をするわけですが,遺残結石が否定されたら,今度はほかの少ない病気を考えます.その1つは遺残胆のう管ですね.これは私たちのレジデント時代からうるさくいわれたことで,胆のう管が総胆管に合流するところできちんととれ,胆のう管をちょっとでも残すといけないと…….なぜかといいますと,胆のう管を残すということは,胆のうの一部を残すことで,そこに結石が生じたり,炎症が残るというわけです。胆のう切除後症候群とおぼしき症状があって,なおかつ胆のう管が遺残している患者を何人か集めて,遺残胆のう管をとったら,70%とかに症状の改善をみたという報告があって以来,そんなことをいわれるようになったんです
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