くすりの副作用
鎮痛剤による血液障害
東島 利夫
1
,
塩川 優一
1
1順大・内科
pp.1072-1073
発行日 1974年8月10日
Published Date 1974/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402205543
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鎮痛剤には,麻薬性鎮痛剤と非麻薬性鎮痛剤がある.このうち内科領域で多用されるのは解熱,消炎作用を有する鎮痛剤で,いわゆる非ステロイド性消炎剤といわれるもので,サルチル酸系,ピラゾール系,インドール系,インダゾール系,フェニル酢酸系,ピリミジン系,アントラニル酸系,チェノピリジン系,およびその他これらの系に含まれないものとしてアザプロパゾンなどがある1).実際には,これらの薬剤の単独使用あるいは2種以上の併用,または2種以上の合剤として用いられたり,催眠剤や自律神経遮断剤などの併用あるいは合剤として用いられている.
このように単に鎮痛解熱剤といっても,種類は多岐にわたっており,臨床医が個々の薬の副作用について全てを熟知するのは不可能に近い.今回われわれは,非ステロイド性消炎剤(非ス消炎剤)の血液障害について,本院で経験した症例を中心に報告する.
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