臨床薬理学・4
痛みと鎮痛剤(その2)
保刈 成男
1
1日本大学医学部薬理学
pp.542-545
発行日 1972年4月1日
Published Date 1972/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661916306
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鎮痛剤
鎮痛剤を痛みを鎮めるすべての薬剤というように広い意味に解釈すると,各種の薬剤がこれに含まれることになる.たとえば,吸入・静脈・局所麻酔剤,トランキライザー,催眠剤,鎮痛剤,筋弛緩剤,血管拡張剤,自律神経遮断剤などの使用は結果的に鎮痛効果をもたらす.しかし,薬理学的には意識を混濁または消失させることなく中枢性に作用して,痛みのみを特異的に消失させる薬剤をいう.ここでは従来の狭い意味の鎮痛剤について述べ,広い意味での抗痛性あるいは除痛性の薬剤についてはふれないことにする.
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