特集 これだけは知っておきたい治療のポイント
X 腎・泌尿器
4.腎不全とその対策
腹膜透析と血液透析法の特徴と適応
鈴木 好夫
1
,
越川 昭三
1
1東医歯大第2内科
pp.1962-1963
発行日 1973年11月20日
Published Date 1973/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402205181
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透析療法は日常の診療部門の1つとして成長したといえるが,最近急速に発展したわが国の透析療法の生存率からみた成績はヨーロッパ1)のそれに比べてはるかに劣り,この2年間はわずかながらむしろ低下している.透析療法の開発普及への努力が充分に実をあげていないのは誠に残念なことである.しかし一方,早くから施設の整備と臨床技術の研鑚を続けてきた病院施設での1年生存率は70〜90%であり,先進国と比べていささかの遜色もみられていない。このことは透折療法自体に改むべき点を認めても,それ以前にスタッフの透折技術の訓練・習熟が重要であることにほかならない.
今回与えられたテーマに,腹膜透析Peritoneal dialysis(PD)と血液透析hemodialysis(HD)について,主として臨床成績向上という観点から,PD,HDのいずれを選択するかを,初期透析と慢性定期透析に分けて考える.
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