特集 これだけは知っておきたい治療のポイント
VIII アレルギー・免疫
2.アレルギー疾患の全身療法
抗ヒスタミン剤の適応と与え方
高橋 昭三
1
1昭和大第1内科
pp.1868-1870
発行日 1973年11月20日
Published Date 1973/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402205143
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ヒスタミンは即時型アレルギー反応のchemical mediatorとして重要な役割を演じているので,抗ヒスタミン剤(以下抗ヒ剤)は,即時型アレルギー性疾患の対症治療薬として欠かせぬものである.
抗ヒ剤は細胞表面のヒスタミン受容体とヒスタミンとの結合に対して競合的に働き,抗ヒスタミン作用をあらわすと考えられているが,抗ヒスタミン作用の他にも,抗コリン作用,抗痙攣作用,アドレナリンおよび神経節遮断作用,中枢性の鎮静催眠作用,局所性の知覚麻酔作用などがあり,抗ヒ剤のなかには種類によりその適応が向精神薬,パーキンソン症候群治療剤,鎮暈剤などに向けられているものもある.ここでは抗アレルギー剤としての抗ヒ剤を中心にして述べる.
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