特集 これだけは知っておきたい治療のポイント
VII 神経
4.神経病治療の問題点
末梢性顔面神経麻痺—その治療と予後の判定法
鳥居 順三
1,2
1北里大臨床検査部
2北里大内科
pp.1832-1833
発行日 1973年11月20日
Published Date 1973/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402205126
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末梢性顔面神経麻痺は比較的頻度の高い神経疾患であり,臨床的にかなり遭遇するものである.この中でもっとも多く見られるものは原因のはっきりしない特発性のもので,いわゆるBellの麻痺といわれるものである.明らかな原疾患によって起こる2次的なものについては,あくまで原疾患の治療が主体となるので,ここではBell麻痺についてのべることにする.
本症はふつう一側性に顔面の筋力低下をきたし,額のしわ寄せや閉眼が不能となり,口角下垂や食物が口内に貯留するなどの運動障害のほか,味覚異常,聴覚過敏などの知覚枝の障害を伴うこともある.
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