今月の主題 内科最近の話題
神経・筋疾患
パーキンソン病の薬物療法—L-dopa長期使用の問題点
加瀬 正夫
1
1関東逓信病院
pp.464-465
発行日 1973年4月10日
Published Date 1973/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402204693
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L-dopaをパーキンソン病の治療にはじめて用いたのはBirkmayerとHornykiewiczで,1961年のことである1).その後1967年に,Cotziasら2)がDL-dopaの大量療法の有効性を報じ,その後諸家によりL-dopa療法があいついで報じられ,その有効性について今日疑うものはない.ところで,経口的に投与されたL-dopaの0.05%以下が脳ドパミンにかわるにすぎない.しかも体内で生じたL-dopaと異なり,外から投与されたL-dopaの代謝産物は血中に入り,各種臓器にどのような影響を与えるかが明らかでない,そこでL-opaの長期使用が各方面から注目されているが,その問題点を効果と副作用の面から検討してみよう.
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