臨時増刊特集 問題となるケースの治療のポイント
II.神経・筋疾患
薬物療法のポイント
23.パーキンソン病におけるL-dopa療法
水野 美邦
1
Yoshikuni Mizuno
1
1自治医科大学・神経内科
pp.2116-2119
発行日 1983年12月1日
Published Date 1983/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218564
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各種抗パーキンソン療法の中で最も有効なものは,末梢性dopa脱炭酸酵素阻害剤(以下DCIと略)併用によるL-dopa療法であることに変わりはないが,治療期間が長くなるにつれ長期治療に伴う種々の問題点が指摘され,現在ひとつの反省期に入っている.しかし,他の抗パーキンソン剤に比較して効果の点では依然として最も優れており,いかにこれを上手に使いこなすかが,パーキンソン病治療の重要なポイントである.次に示す症例は,10年以上L-dopa治療を受け,不随意運動,L-dopaの効果減弱,up-down現象,すくみ足現象など種々のL-dopa長期治療に伴う問題点を呈した症例である.この症例を中心にパーキンソン病治療のポイントを解説したい.
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