今月の主題 神経内科の動き
知っておきたい薬物療法
L-Dopaの使い方
楢林 博太郎
1
1順大脳神経内科
pp.1444-1445
発行日 1974年11月10日
Published Date 1974/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402205662
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L-Dopa大量療法がパーキンソニズムに対して特効的な治療法として用いられはじめて,海外では約10年,小生の手許でほぼ6年間を数える.この薬物の効果を期待される理論や,パーキンソニズムの臨床,病理所見等についてはこれまで数多く書かれているので改めて述べることは省略する.
L-Dopaは生体に存在し,そのドパミン(DA),ノルアドレナリン(NE),アドレナリン(E)への転換についてはよくしられており,生体にとって決して異質の物質でない.したがって,少量のL-Dopaの連続的服用についてはとくに問題とするに及ばないが,本病に対する治療に際してはかなりの大量が使用される故に,以下述べるように,いくつかの注意が必要となる.
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