今月の主題
急性下痢症の治療
柳下 徳雄
1
Yanagishita Tokuo
1
1都立豊島病院
pp.1170-1174
発行日 1971年7月10日
Published Date 1971/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402203753
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急性下痢症は,病原微生物による腸管感染に原因するものが多く,また,感染性下痢には化学療法剤が卓効を示すことも事実である.しかし,急性の下痢といえば直ちに,化学療法剤の投与が考慮される近年の傾向は反省を要する.非感染性の下痢で,抗生剤が効かないだけであればまだしも,抗生剤を与えたために下痢が増悪する症例も少なくないし,また,菌交代症など医原性の疾患にまで発展することもまれでない.
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