今月の表紙
「循環器学に貢献した医人の画像」その2
日野原 重明
1
1聖路加国際病院・内科
pp.827
発行日 1966年6月10日
Published Date 1966/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402201343
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今月の表紙は,メキシコ市にある国立心臓研究所の講堂の入口の広間にある壁画で,1965年6月号(Vol.2,No.6)に紹介した絵と向かいあつているものである。これは所長のI. Chavez(1963年度の世界心臓病学会会長)の懇請によりいずれも(メキシコの画家の第一人者であつたDiego Riveraが筆をふるつたもので,循環器学の歴史を示すよき資料であるとともに,立派な芸術作品である。
この絵の上端の中央には弦線心電計を発明したオランダのWilhelm Einthovenが機械の後に立ち,その向かつて左下には,心筋硬塞を狭心症と区別したJ. B. Herrickが右手をあげて立ち,またそのすぐ向かつて右には,肺性心を記載したP. D. White博士が左手に書類を持つて立つている。Herrickの向かつて左には房室ブロックを記載したKarl F. Wenckebachが正面を凝視している。また中央には奔馬性調律を記載したフランスのP. C. Potainが患者の胸に耳をあて,その右にはW. Roentgenが手の骨の写真を持ち,左下にはフラスコのそばにジギタリス葉を持つW. Witheringが見える。
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