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連載 医療AI技術の現在と未来――できること・できそうなこと・できないこと・Vol.1
医療へのレディオミクスAIの貢献
Contribution of radiomics AI to medicine
有村 秀孝
1
,
廣瀬 貴章
2
,
兒玉 拓巳
3
,
古田 凜太郎
3
Hidetaka ARIMURA
1
,
Taka-aki HIROSE
2
,
Takumi KODAMA
3
,
Rintaro FURUTA
3
1九州大学大学院医学研究院保健学部門医用量子線科学分野
2九州大学病院
3九州大学大学院医学系学府保健学専攻医用量子線科学分野
キーワード:
レディオミクス
,
治療法選択
,
悪性度予測
,
予後予測
,
医療AI
Keyword:
レディオミクス
,
治療法選択
,
悪性度予測
,
予後予測
,
医療AI
pp.1033-1038
発行日 2022年9月10日
Published Date 2022/9/10
DOI https://doi.org/10.32118/ayu282111033
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◎レディオミクス(radiomics)は医用画像(phenotype:表現型)から抽出した特徴量を,予後などの臨床情報と関連付け,従来のオミックス情報にレディオミクス情報を加えて総合的に解析する,またはオミックス情報の一部の代替としてレディオミクス情報を解析し,人工知能(AI)と組み合わせることで,疾患の予防,診断,治療の予後の質の向上を目指す研究領域と定義される.レディオミクスで解決できるかもしれない課題は,治療法の個別化,治療予後予測,腫瘍細胞の不均一問題,生検の侵襲性,画像生検の可能性などである.レディオミクスの応用は,腫瘍の悪性度推定,遺伝子変異検出,治療後の再発予測,治療効果のモニタリングや予測,有害事象予測などの医療AI技術で,対象はほとんどのがん,COVID-19などさまざまな疾患に及ぶ.今後,レディオミクスはがん治療などの質の向上のために必要な医療AI技術のひとつとなるかもしれない.
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