ファースト・エイド
救急検査施設の必要性
阿部 正和
1
1東京慈恵医大内科
pp.871
発行日 1964年9月10日
Published Date 1964/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402200464
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日本臨床病理学会では,第9回総会の席上「緊急検査とその運営」についてのパネル・ディスカッションをとりあげ,いろいろの角度から論議が行なわれた。そのさいの演者らの意見を聞いても,緊急検査とはいかなるものであり,そのなかにいかなる検査項目を含めるべきかという点で,若干のくい違いが見られたが,救急的な検査施設を設けて大いに活用することの必要性を強調されたという点では意見が一致していたようであつた。ともかく,病院に救急的な検査室を設けるということは時代の要請でもあり,ぜつたい必要なことになつてきたのである。しかし,とくに夜間の救急検査ということになると,中央検査部の当直制度という問題もあつて,現状では早急に打開できない難点が横たわつている。
このようなときに,各種の優秀な簡易検査法が陸続として出現してきたことはありがたいことで,これらを縦横に駆使して,医師自らが救急検査を行なうことも可能になつてきたのである。
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