救急医療と看護・18
救急患者に必要な検査および処置
青山 喬
1
1川崎医科大学救急医学科
pp.985-988
発行日 1978年9月1日
Published Date 1978/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661918497
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救急診療の1つの特徴は,検査・診断・処置が有機的に結びついて進行していくことである.救急患者が搬送されてきた場合,まず初診時のバイタルサインのチェックにひき続いて止血・輸液路確保などの緊急処置や初療がなされ,同時に本人や家族などよりの問診,検血・検尿・血液ガス分折などの緊急検査が行われる.これらの検査成績より,診断・初療の再チェックが行われ,呼吸障害・循環障害・体液異常などに対する適切な診断・治療が進められていく.さらに,必要ならば特殊血液検査やX線検査などもなされる。
このように,救急患者に対する検査,診断,治療は一般診療科で行われるように手順を追ってなされるとは限らず,並列または前後して繰り返し行われる場合もある.それゆえ,これらに速やかに対処するためには,‘次に何をすべきか’を常に念頭に置いて検査・処置に対する看護・介添えをすることが大切である.
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