治療のポイント
蛋白同化ステロイド
熊谷 朗
1
1阪大内科
pp.381-383
発行日 1964年6月10日
Published Date 1964/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402200319
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蛋白同化ステロイド剤の適応はいかなる場合であるか
急性肺炎やがんの手術後,一応治療の所期の目的が達せられ経過が良好であるにもかかわらず食慾が出ず,回復が思わしくない。どうしても栄養を輸液にたよらねばならず,じり貧でこまる場合がある。また慢性関節リウマチ患者でステロイド療法は具合よくコントロールされており,一見太つて元気そうにみえているが,くわしくみるとこれは異常脂肪沈着であり,手足の筋肉は細く,X線像で,骨のosteoporosisが認められる場合がある。こんな場合も蛋白同化ステロイドの適応症と考える。
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