Japanese
English
薬の臨床
婦人科領域における蛋白同化ステロイドStanozololの臨床経験
Clinical experience with a protein metabolic steroid "Stanozolol" in gynecology
赤須 文男
1
,
館野 政也
1
,
早稲田 健一
1
,
小出 春樹
1
Fumio Akasu
1
1金沢大学医学部産科婦人科学教室
pp.155-160
発行日 1966年2月10日
Published Date 1966/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409203432
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はじめに
蛋白同化ステロイドは,その名のごとく生体内の蛋白同化を促し,異化を抑制し,それによつて,体重増強をはかるというというとこから臨床応用が開始されたが,その後,各種の病状に対しても効果のあることが見出され,広い応用範囲を示しているしかし本来のこのステロイドの作用は変つているわけではなく,この主作用ともいうべき蛋白同化作用は当然Host-parasite (tumor)relationshipにおけるHostを強化することになるといつてもよいかと思う。
われわれはその意味で蛋白同化ステロイドの応用は癌の治療における補助療法として,大きな意義があるものと考え,その成果をしばしば発表報告してきた。表今回,新らしい蛋白同化ステロイドである17β—hydroxy−17α—methylandrostano—pyrazole (Stanozolol,以下Winstrolと略)を同様の意味において,臨床的に応用する機会をえたので,この効果について以下検討を加えてみたいと思う。
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