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蛋白同化ステロイド剤
畑 啓一
1
1東京医科大学小児科学教室
pp.33
発行日 1963年3月1日
Published Date 1963/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611202504
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男性ホルモンが蛋白同化を促進することは古くから知られている.そこで本ホルモンを未熟児,発育不良児,疾病に由来する発育障害にたいする治療剤として応用せんとする試みは以前よりあり,男性ホルモン剤Testosterone, Testosterone propionateが使用されたが,これらの薬剤は蛋白同化作用と同時に男性化作用が強く,現在ではほとんど使用されない.
その後蛋白同化作用が強く,副作用である男性化作用の弱い薬剤を合成する研究がすすめられ,現在われわれが使用している蛋白同化ステロイドが合成され,いずれもTestosteroneと比較して男性化作用は数分の一から,十数分の一,蛋白同化作用が数倍になっている.
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