治療のポイント
心筋硬塞症患者のリハビリテーション
新谷 博一
1
1昭和医大第一内科
pp.221-223
発行日 1964年5月10日
Published Date 1964/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402200273
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本症の予後はきわめて重篤であると信じられているが,それはとくに発作直後の急性期について言えることで,無事急性期を回復した患者の長期予後については,昔考えられていたほどは悪くない。しかも急性期を回復した患者は,適当な指導を行なえば相当な活動能力を示し得るもので,大部分の患者に有意義な社会的生活を楽しませることが可能である。たとえばMasterらは1年以上生存した500例のうち4/5以上がかなりの活動能力の回復を示し,72%の患者は実際になんらかの仕事に従事しているという。筆者の教室の経験でも,発作後6カ月以上生存したものの成績はおおむね同様である。現段階では多少主観的意見となるが,筆者の経験を中心として要点を述べる。
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