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さまざまな病態における栄養のポイント
COPDにおける栄養障害と対策
福岡 篤彦
1
,
吉川 雅則
2
,
木村 弘
2
1吉野町国民健康保険吉野病院内科
2奈良県立医科大学内科学第二講座
pp.2341-2345
発行日 2014年12月10日
Published Date 2014/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402200181
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ポイント
◎COPDは高率に栄養障害を併存し,全身性炎症,呼吸筋酸素消費量の増大,摂食調節因子およびうつ傾向による食欲不振と関連している.
◎ビタミンDはCOPDの栄養障害治療において最近注目されており,そのカルシウム代謝以外の作用(extra-calcemic effects)との関連が検討されている.
◎栄養アセスメントを行い,栄養障害があるCOPD患者には積極的に経口栄養剤などを使用して栄養治療を行うが,栄養組成に関してはコンセンサスは得られていない.
◎少量頻回に摂食し,食事前に労作時呼吸困難を感じないよう安静にする.また,腹部膨満をきたす炭酸飲料などの摂取は控える.
◎栄養剤でも下痢などの副作用があることを認識し,その患者にあった処方をする.また,継続が重要であるから,味や香り,食感などを楽しめる工夫が必要である.
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