COPD治療の新時代 21世紀の「社会的」生活習慣病 全身疾患COPDの治療と対策
COPD患者の低栄養の対策
山口 泰弘
1
1東京大学 老年病科
キーワード:
Amino Acids
,
Vitamins
,
ビタミン欠乏症
,
筋骨格系疾患
,
オメガ3脂肪酸
,
体重減少
,
ターミナルケア
,
予後
,
高齢者
,
栄養補助食品
,
栄養管理
,
栄養指導
,
栄養失調
,
肺疾患-慢性閉塞性
Keyword:
Aged
,
Amino Acids
,
Avitaminosis
,
Musculoskeletal Diseases
,
Prognosis
,
Vitamins
,
Terminal Care
,
Weight Loss
,
Fatty Acids, Omega-3
,
Dietary Supplements
,
Pulmonary Disease, Chronic Obstructive
,
Malnutrition
,
Nutrition Therapy
pp.309-313
発行日 2014年2月1日
Published Date 2014/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2014069722
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本邦では,高度の気流閉塞を認めるCOPD患者の約40%に体重減少がみられる.低栄養は,呼吸機能低下とは独立してCOPDの予後と関連する.COPD患者の骨格筋障害には低栄養以外にも多くの要因が関与している.しかし,栄養療法についても呼吸筋の改善効果などが証明されつつあり,食欲低下や体重減少を認め始めたCOPD患者には,分食などの食事指導や経口栄養補助食品の提供が推奨される.野菜,果物中心の食生活による1秒量低下の抑制,分枝鎖アミノ酸摂取による筋肉量の増加,オメガ3脂肪酸の抗炎症作用など,一部の栄養素に特異的な効果が期待されている.COPD患者の低栄養が進行し,ADLも大きく低下してくると,患者の安楽を重視し,低栄養も許容していくケアが必要となる段階もある.
©Nankodo Co., Ltd., 2014