連載 こんなときどうする?内科医のためのリハビリテーションセミナー・5
片麻痺(脳梗塞)①入院:急性期
渡邉 裕志
1
,
上月 正博
2
1東北厚生年金病院リハビリテーション科
2東北大学大学院医学系研究科障害科学専攻
pp.1454-1457
発行日 2012年8月10日
Published Date 2012/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402106115
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症例
〔58歳の男性,会社員〕
10年前から高血圧の治療歴を有する.2012年3月7日夕方より左半身の脱力を自覚していたが,翌8日朝になり麻痺が増悪したため当院に救急搬送された.脳MRIの拡散強調画像で右前頭葉から頭頂葉にかけて高信号,MRAでは右中大脳動脈M2の閉塞所見を認め,アテローム血栓性脳梗塞の診断で神経内科に入院となり,エダラボンおよびアルガトロバンによる治療が開始された.入院2日目にリハビリテーション(以下,リハ)科に紹介となり,リハ医がベッドサイドに往診した.
〔初診時機能評価〕
往診時の意識レベルはJapan Coma Scale(JCS)2程度で意思の疎通は可能.顔面を含む重度の左片麻痺で,感覚障害も重度.左半側空間無視と麻痺性構音障害も認められた.
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